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化学吸着単分子膜

化学吸着単分子膜とは、基材表面と強固な化学結合により固定された有機系の超薄膜を指します。 膜を構成する有機分子は、基材表面に1層結合するだけなため、膜厚は通常数ナノオーダーです。
右図に示すような有機分子が化学吸着単分子膜を構成する分子となります。 反応部位が基材表面と反応することで、分子が基材表面と化学 結合し、固定されます。
膜表面側に機能部位側が露出するため、膜表面の性質はこの機能部位の性質が反映されることになります。
化学吸着単分子膜

メカニズム

化学吸着単分子膜の注目すべき点は、化学吸着剤分子の自己集合にあります。 自己集合というのは、自己組織化(Self-Assembly)とも呼ばれ、 分子がまるで自ずから進んで膜の形 成をしようとしているように見える現象です。 これは、化学吸着剤の反応部位と基板表面の水酸基(-OH)との相互作用が非常に大きいんだ。 この相互作用があるのでまるで分子が基板上に集まっているように見えるのです。
自己組織化
評価方法
化学吸着単分子膜の評価は、水滴接触角計を用いて行います。
基板上に水滴を落とし、基板上の水滴の濡れ具合で評価します。
評価方法
性能
■耐摩耗性
耐摩耗試験条件: 1, 耐摩耗試験機使用 2, 荷重:300g/cm2(接触面積2cm□でネル布上に荷重1200gをかけながら対象上を往復) 5000回の耐摩耗試験後も高い撥水性を維持できています。 従来の皮膜は、途中で徐々に剥がれてしまうため、どうしても耐久性に難がありましたが、 弊社の化学吸着膜は、基材に強固 に結合しているため、剥がれるということがありません。 (基材自体にキズがついた場合は、基材とともに化学吸着膜もなくなってしまいますが)
耐摩耗性
■耐熱性
耐熱試験条件:1,電気炉使用2,大気中若しくは窒素雰囲気中 3,電気炉から取り出した後、ガラス温度を室温に戻してから水滴接触角を測定 大気中では約270℃、窒素中では約450℃まで、高い撥水性を維持できています。 化学吸着膜は、あくまでも有機分子が材料分子ではありますが、 ナノオーダーの超薄膜性から、通常の有機ポリマー膜以上の耐熱性を示しています。 通常の有機ポリマー膜の場合、燃焼のかなり前から軟化することにより、 本来の性質を維持できなくなるのですが、単分子膜の場合は燃焼するまでほとんど性能は変わりません。
耐熱性